メンヘラ女。

その大きな声にびっくりしたのかおじさんは朱里亜の腕を離し、走って逃げていった。



「はっぁ…はぁ………」
心臓がバクバクして動悸が上がっているのがわかった。




ーー怖かった。




男ってみんなこんなもんなのかな………。そう思うと余計落ち込んだ。





そんな落ち込んでいる時もこの携帯は容赦なく鳴り続ける。


ブーッブーッブーッ…


「うっ……もぉ…!!!」
耐えきれなくなった朱里亜は携帯を投げつけた。



ガシャン…ーー



その拍子に、翔平からの最新メールが開いた。

『おい。無視すんなよクソ女!!
お前、明後日からソープで働くんだからな。
ちゃんと稼げよ!!
汚れた汚いお前なんて客の玩具としてしか価値ねーんだからな
逃げんなよ。』





画面越しとはいえ、鋭く冷たい言葉が朱里亜の胸に突き刺さる。


「……ーっ…。」





何で。
何で、私だけが幸せになれないの?
何で、こんなに辛い思いしてまで生きなきゃいけないの?
何で…、翔平は私が平凡に生きていくことすら許してくれないんだろう…?









そう思うと胸が痛かった。
今までだって…我慢して生きてきたのに。
レイプされても、殴られても、玩具のような性行為も…我慢してきたのに。





誰も朱里亜のこと認めてくれない。