父親が帰宅してからは、ものすごく怒られた。
「こんの!バカ娘!!!!!死にたいのか!!!?
まだ19の今のお前に自殺するほどの辛い事があるのか?!世の中にはもっと辛い事なんていくらでもあるんだよ!!!
それなのに…まだ人生の4分の1くらいしか生きてない子供が自分で命を絶つだなんて!恥を知りなさい!!!!」
父親にそう、怒鳴られている間…朱里亜はずっと黙っていた。
確かに。
人生の大先輩である、父親からすると朱里亜のようなガキが自分で命を絶とうとするなんておこがましいだろうとは思う……。
だけどね、「朱里亜だってたくさんいろんな事あったんだよ」って言いたかった。
たくさん………。
全てはあの”レイプされた日”から始まったんだよ。
あの時だって、…本当はお父さんとお母さんに助けを求めたかった。
けど…そんな事言って救われるのは朱里亜だけだもん。お父さんとお母さんの事悲しませるだけだもん。
だから…言えなかったのに。
翔平にDVされてた時だって、どうしたらいいのかわからなくて相談したかった。
「助けて」って言いたかった。
けど、やっぱり両親の悲しむ顔は見たくなかった。だから、一人で抱えてたのに……
それすらも今は限界になってきたから、もう全てを終わらせたくなったのに…。
当たり前だけど…何にも誰にも伝わらない。
「…………っ…」
そう思うと、この世に結局一人ぼっちになった気がして…朱里亜は泣く事しかできなかった。
そんな黙って泣いている朱里亜の姿を見て、お父さんは
「もういいから、今日はゆっくり休みなさい」
とだけ言って、部屋を出て行った。
