カラオケを出て、ちょっとぶらぶらしてから解散することになった。

「今日はありがとうね!楽しかった。またね…。」
朱里亜は笑ってそう言ってみせた。


「こちらこそ~!気をつけて帰るんだよー!!またねー!」
悠斗君と康太君はそういってくれて、私達は別れた。



「また、なんて…もうないと思うけど…。」
と、二人と別れ、一人で歩きながらぽつりと呟いた。
そして色々なことを思いだし、考えていた。







ありがとう…本当に。
楽しかったよ。





悠斗君、いつも支えてくれてありがとう。
悠斗君の優しい声、元気ないからって笑わせてくれる優しさ、嬉しかったよ。
こんなに自然体でいれる人いないって思えるくらい悠斗君には作った自分じゃなかったよ。
いろんな人と関わってきたけど、いつもどこか心の底から笑えてなかった私がこんなに心の底から笑えたのは…もしかしたら生まれて初めてかも。
康太君も、ありがとう。
私…悠斗君と出会えて幸せだったよ。
ありがとう。



そう、心から思った。
レイプされた過去も、
翔平とのことも…、
つらい事たくさんだったけど、
悠斗君と出会えたことだけは間違いじゃなかったなって思えたよ。




もう今死んでも私…、最後に関われた男の子達が悠斗君と康太君なら悔いないよ。
ありがとう。