メンヘラ女。

「俺はお前の彼氏なんだから、たとえお前をどこに置き去りにしてきても、どこでヤッたとしても許されるんだよ!!
わかったら早く来い!!」
「………」
「それともまた他の男といるのかよ!!?このクソ女!!!」
「………」
返す言葉が見つからなくて、声が出なくて、ぼたぼたとこぼれ落ちる涙は溢れ続ける。
心ない言葉の刃で胸を何度もえぐられる気分だった。
監禁されて、殴られた日々と同じ位苦しかった。
行き場のない気持ちがどうしようもなくて、泣きながら髪をぐしゃぐしゃにする事しか朱里亜には出来なかった。


その時康太君がトイレに出てきた。
泣いている朱里亜に気付いてびっくりした顔して口パクで「大丈夫?」と言ってくれた。
苦笑いしながら頷くしか出来なかった。



受話器越しでは翔平がキレながら暴言を吐いているにも関わらず、康太君に見られた事の方がショックになっていた。




本当最悪……。
康太君に見られたら悠斗君にも泣いてるのバレちゃうし…。



悠斗君にはバレたくなかったなぁ…。
こんなカラオケの廊下で泣いてる女なんてただのメンヘラにしか見えないよね…
そう思ったら余計悲しくて涙がもっと溢れた。