相変わらず、翔平からの攻撃は続いた。
本当によく飽きないな…と逆に感心するレベルで毎日電話にメールだった。



〜〜〜〜〜〜

そんな翔平に別れを切り出してから2ヶ月が経つ頃に朱里亜は悠斗くんと遊んでいた。
悠斗君と連絡とる時間だけは朱里亜が唯一翔平の怖さを忘れられる時間だった。
いつも優しくて朱里亜の気持ちに一番に気づいてくれる悠斗君。


そんな悠斗君と康太君との楽しい時間にかかってきた翔平からの電話は悪魔の声に聞こえた。
カラオケで楽しんでいる時だったからもしかしたら二人には電話が聞こえてないかもしれないけど、何度も電話が鳴っているのに出ないのも不自然だから朱里亜は「ちょっと電話してくるね!」といい部屋を出た。
暫く携帯の液晶を見つめてた。
切れては何度もかかってくる電話。


今こんなに幸せな時間なのに…。
そう思うと涙が溢れてきた。
悠斗君も、友達の康太君も本当に自然体でいてくれて。
だから朱里亜は心地いい時間で、本当に楽しくて。
なんて言ったらいいかわからないけど、悠斗君と康太君は一緒にいてくれるだけで朱里亜の重い荷物を軽くしてくれるような人たちだった。
悠斗君は何も言わなくても朱里亜のことわかってくれる神様みたいな人だった…。
そんな時間さえも現実に戻される着信に恐怖がまた襲ってきた。




ヴーッヴーッ…ヴーッヴーッ…
切れては留守電メッセージが入っていくので一件聞いてみた。
するとすごい剣幕でキレている翔平の声が聞こえた。
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す…
お前だけが幸せになるなんて許さないからな…殺してやるからな…!」

「………」
こんな留守電が何十件も入っているのかと思うと一件聞いただけでも涙が溢れてやばかった。
あの日のことを思い出して…胸が苦しくて過呼吸になってしまった。

「はっ……あ……っは…」


必死に息をしながらも私、何してるんだろう…なんて思いながらただ耐えた。