ボーっと男の人を見つめる。




切れ目の目に長い睫……顔も細くて髪もサラサラしている。

思わず触れたくなる。







「おい!」



「っへ?」



「電話が鳴ってる。」






ポケットから急いで携帯を取り出す。




見惚れて電話に気づかないとか変態みたい……。

自分に呆れながら、電話に出た。





「もしもし。」





何も音が聴こえずノイズ音が聞こえる。



画面には公衆電話と表示されていて、少しだけ不気味に感じた。