私は大志が見てるのを確信して、薮内くんの頬にキスをした。 頬の冷たさが伝わってきた。 ……薮内くん、ごめん。 けど私にはこうするしかなかったの。 「えっ………。」 …薮内くんの耳からイヤホンが落ちた。 大志が立ち去った音がした。 「ごめん、薮内くん。」 私もそう言うとその場を立ち去った。 大志はどう思ったかな? 私のこと嫌いになった? ……これでいいんだ。 ……これでいい。 私は自分に何度もそう言い聞かせながら病院に向かった。