「なんかあったの?」 「……ん、ちょっと。」 涙をぬぐってイヤホンを片方だけ外す。 ……今はこの曲を聞いてたい。 「なんの曲?」 私はさっきとった片方のイヤホンを薮内くんに渡す。 ……………… ……… 「いい曲だな。」 「でしょ。私この曲大好きなの。」 大好きな大志との思い出の曲。 なんかまた泣きそう。 「俺も好きになった。」 後ろを少し見たときに、私を探しに来た大志の姿が見えた。 嫌われるなら今だと思った。