やっぱり、最後になるかもしれない夜は家族でいるのが一番だと思って私は先生と病室を出た。
出た瞬間糸が切れたかのように私の目からは涙が溢れ出した。
「先生、私弱くなったね。」
「瑠華は十分強いよ。」
先生はそのまま病室まで車椅子を押してた。
「そろそろ泣くのやめないと心臓にも喘息の方にも悪いからな。」
「うん……ヒック……わかってる。」
わかってても止められないんだよ。
「陸くん、笑ってたね。」
「ああ。いい笑顔だった。瑠華も。」
最後に笑顔で会えてよかった。
笑顔の私が、笑顔の陸くんが私と陸くんの記憶に残っていく。
何年経っても陸くんの事は忘れない。

