特ダネには真実を

「いえ。ただ、人間って分からないもんだなーと思っただけです。」



碣屠實の、偽りの無い本性を目の当たりにした潮。


潮や嚇止に優しくしてたのも、己の犯行が露呈しないか見張る目的だったらしい。



髀鰒会とは、金銭の授受があったことを認めた。


悪事の見逃しや得票数の確保、殺害時の凶器提供や偽装工作など、かなりの癒着と余罪があるとの事。



秀滝を襲ったのも、髀鰒会の組員だった。



「私にだってあったんだから、他の人に裏の顔があったって不思議じゃないですよね。墜玄さんが特別なんじゃない。」



そう言う事で、無理矢理納得しようとしてるのが見てとれる。


信じていた人に裏切られるというのはこういう事だと、突き付けられた気がした。



「南能の場合は違うだろ。」



碣屠實に対しては上手い言葉が見付からず、秀滝は潮のことだけ否定した。



「お前はよくやったよ。俺はカメラの存在も忘れて…、記者失格だ。それにICレコーダーも。」



潮のことにばかり気がいっていて、秀滝は自身がカメラを持っていることも忘れていた。


気付いた潮に言われたおかげで、逮捕の瞬間を撮り逃さずに済んだのだ。