特ダネには真実を

秀滝と薇晋が慌てている頃、潮は車の中にいた。



「ごめんなさい、呼び出しちゃったりして。」


「いいよ。僕も気分転換したかったんだ。」



薇晋から話を聞いた後、潮は碣屠實を呼び出した。


もちろん、髀鰒会のことを聞く為だ。



「聞きたいことがあって。」


「また噂の話かい?あれは真っ赤な嘘だよ。」



運転をしながら碣屠實は笑った。


車は市街地を抜け、海沿いの沿線を走る。



「髀鰒会って知ってますか?嚇止くんが、なんか調べてたのか分からないんですけど、周辺で目撃されてたって刑事さんから聞いて。」



「……それをなんで僕に聞くの?」


「髀鰒会って基盤が千葉で規模も小さいんですって。地元のことだから、なんか知ってるんじゃないかなぁと思ったんですよ。」



潮は何故か碣屠實を直視出来ずに、助手席の窓の外に広がる海を見ながら話す。



「いくら僕が地元出身で県議会議員でも、それは分からないよ。」


「そ、そうですよね。」



車は住宅街や商店街を抜け、どんどん海へと近付く。



「変なこと何回も聞いてごめんなさい。紳士に裏の顔があるなんて、ウチの政治部も何言ってんだか。」