特ダネには真実を

「そういえば、南能は?」



確認を取ったとこだというのに、潮の姿は社会部にはなかった。



「南能なら、話終わった後出てったわよ。珍しく真剣な顔して。」



いつもあれくらい真剣だと良いんだけどね。



と啄梔は笑うが、秀滝はそれどころではない。



「あいつ、まさか………!」


「どうした?」


「南能の言ってた16年前の窓口の人物、県議会議員の碣屠實墜玄なんです。だけど、碣屠實墜玄にはいくつか黒い噂が。その中に、ヤのつく人物達と仲がいいというのがあって。」


「本当か?!」



「それ、俺が言ったやつじゃないですか。」



事態を分かっていないのか、ゆったりとした口調で幄倍が言った。



「ああ。それを政治部に確かめに行くとこだったんだ。」


「じゃ、もしかして南能は……」


「ここに来る前にも電話してたんで、今度は本人に直接…多分。」



「崇厩、事務所に電話!」


「はい!…………駄目です、急用が入ったと今日はもう事務所を出たそうです。」


「くそっ!とにかく探せ!」



思い当たった節は、もう手遅れなのか。


今は何も無い事を、祈るしか無かった。