特ダネには真実を

「南能。」


「……先輩…」



秀滝は出ていった潮が気になり、取材先に行くと言ったので急いで探したのだが、あっさり見付かった。


何故なら潮は、裏口付近で空を見上げボーッとしていたからだ。



「悪かった、資料のこと。俺の伝も頼ってみようと思って、薇晋警部に貸してくれるように頼んだんだ。片が付いた事件を蒸し返す様なことはしないと上に言われたらしくてな。警察としては派手に動けないからと聞いて。」



潮のことは窓口の人物の名も聞けず仕舞いだったので伏せたが、結局警察としては進展せずだ。



「先輩が悪いんじゃないですよ。警察に渡せば、もうそれで安心だと思ってた私のせいです。まさか私じゃなくて先輩が襲われるなんて。あんな資料のせいで…」



悔しそうな悲しそうな、潮が気になるのは資料ではなく秀滝のこと。



「資料のせいって、あれは綻着嚇止と南能が命懸けで集めたものだろう?」


「それは、そうですけど……。でも、そのせいで、私以外の人が傷付くのはもう嫌なんです。」