特ダネには真実を

「社の方針に従えない人間など、陽明日にはいらん。全ては読者の為だ。」



読者の為。


そうは言っても、結局売上重視なのはみな分かっていた。



心機一転、変更した陽明日という名前。


これは、埜尻を捩ってヒップアース、それを体の良いように漢字を当てはめたという噂があるぐらいだ。


埜尻が、新聞社を私物化しようとしている表れなのだろうか。



「…………分かりました。出過ぎたことを言って申し訳ありませんでした。取材の途中だったので、失礼します。」



まるで棒読みの台詞の後、深々と頭を下げ、潮は出ていってしまった。



「全く……。啄梔、部下の管理ぐらいお前がちゃんとしておきなさい。」


「申し訳ありません…」



言うだけ言って、埜尻も社会部を後にした。



「デスク!オーナーはどうにかならないんですか?」


「無理言わないで。っていうか、南能よりあんたの方がよっぽど要注意よ!」



オーナーの言動もどうかとは思うが、普段の囃噺の取材方法も目に余ることが多々あるので、啄梔は自分のことを棚にあげるな、という意味を込めて囃噺に釘を刺した。