特ダネには真実を

「心中に疑問だったとして、なんで国北が……まさか…!」



囃噺は、行き着いてしまった自分の考えに凍り付く。



「囃噺さんの考えは当たっていると思いますよ。国北先輩は、16年前、莪椡渠瑛の運転手をしていた綻着嚇止、本人です。」


「な、なんだと?!」



薇晋が驚くのも無理はない。


当時綻着嚇止の行方を掴む為、ひいては身柄を保護する為に、警察はありとあらゆる手段を使って探したのだ。


しかし、それでも見付からなかった。



議会が火消しに回ったことで騒ぎも落ち着き、警察は結局所在を掴めぬままとなったのだ。



「警察も知らない情報、なんで南能が知ってるのよ?」



「…今、関係者が2人って言わなかった?」


「その時の関係者で、自殺に疑問を持っても不思議じゃないもう一人……」



啄梔の言葉に、幄倍と崇厩は顔を見合わせる。



「私が、莪椡渠瑛の娘、莪椡折姫です。」



「「………!!!」」



話が聞こえていたであろう他の社会部の人間を含めた、この場にいる全員が言葉を失った。



何故なら、己の過去であるにも関わらず、潮はかなり他人事みたく話をしていたからだった。