「ってことは別れたけど
忘れられないってことか?」

「そういうこと…だからなんとか
振り向かせようとした」

「……無理だったって事か?」

「………あなたと付き合ったら
忘れられるかもしれない
だから返事をyesにしよう
だから付き合った雜賀 新と

ある日彼がいた
いまだに忘れられない彼が
その彼が雨の中泣いていた

『もうどうしたらいいか
分からない』

そう言って泣いてた彼に
結城 沙希さんは
言ってしまった

『私がその傷を癒すことは
できないですか?』

そして彼と結城 沙希さんは
付き合った

あなたに嘘までついて

だけど1ヶ月しかもたなかった

理由は結城 沙希さんでは
傷を癒すことはできなかったから
だから彼は言った

『やっぱり俺には
あいつを忘れる事は出来ない
ごめん1ヶ月を無駄にして』

『気にしないでください
この1ヶ月無駄
じゃなかったです
すごく楽しかったです
いい思い出になりました』

それから二人会うことはないと
思ってた

だけど再会してしまった

その彼と結城 沙希さんと彼の友達と
彼の友達の彼女が居合わせた

正確には誘拐された

あるひとつのグループと
その親達の手によって………」

「それから
何があったんだ?」

「………そのグループは
警察に捕まることはなかった
そしてそのグループの親も
だから今でも
普通に暮らしてるよ」

「……沙希はどこにいるんだ?」

「さぁ?どこだろうね」

「……そのグループについて
詳しく教えてくれない?」

「それは無理だね
あんた達に教えて
メリットはない
デメリットだらけだ」

「そんなの分からない」

「もういい?」

「なんでお前はそんなに
詳しいんだ?」

「……私は誘拐された人達
全員知り合いそれと
誘拐したグループも知り合い
その親もね

私が敵か味方か
分からなくなってきたね」

「……俺は少なくとも
味方だと思ってる」

「根拠は?」

「あいつが沙希が
好きになった奴なら
大丈夫だと思う」

「へぇ~もし私が彼女に
嘘をついていたら?」

「そのときはあいつの代わりに
お前を殴る」

「殴れるなら殴ってみなよ」

「殴れる」

「一生無理……そろそろ帰らないと」

「え?あっもう
9時そんなに話したか?」

「あぁその時計狂ってるから
自分の携帯で
見た方がいいと思う」

「なんで壊れてるんだよ」

「今は7時……

狂ってる理由は

例えば10時に閉店としよう
だけどこの時計三時間はやい
ということは正常では8時だけど
10時には閉店

例え酔っぱらっても
少し明るい時間に
帰らせる事ができる

そしてなにより早くに
仕事が終わって

嬉しい…まぁ
…一石二鳥ってやつ」

「……なんで明るい時間に
帰らせるんだ?」

「それはお金を払わずに
逃げていく客がいても
明るいから少しは
特徴がみえたり

ひったくりがいても
すぐ捕まえれる

それに
8時ぐらいなら高校生や
大学生 仕事帰りの人が
沢山いて

すぐ犯人や客を
捕まえられるから
この時間かな?ってなっただけ」

「へぇ~よく考えてるんだね
オーナーバカそうだったのに」

「あそこにオーナーはいたけど
今あんた達が想像した人ではないよ」

「えっ!違うの?」

「それとこの案出したの…私」

「えっ!……マジで?」

「明日からは必要最低限
喋りかけないで」

「分かってる
…でも俺達はだからな」

「………そろそろ帰るから」

「皆!盛ちゃん帰るって」

「もう帰るの?」

「もうちょっと待ってよ
もう少し待ってくれたら
俺が送り迎えできるから」

「遠慮しとく」

「じゃあ帰る」

「たまには顔みせに来て
待ってるから」

「待てって 俺が送るから」

「……はいはい」

「いいなぁー」

「じゃあ
………また会えたらその時
あなたに言っておきたい事がある」

「……分かった」

「じゃあバイバイ行くよ新」

「じゃあ行くよ盛ちゃん」

「バイバーイ」