「はあ?やっぱりって…」

「どっちの凛もさ、意地っ張りでしょ。
多分負けたくなかったんだよ、佳奈には。
ただでさえ佳奈は5年離れたとはいえ悠介の幼なじみ。
自分の知らない悠介を知ってるから悔しかったんじゃない?」


「そう…かな…?」


だとしたらちょっと嬉しい。
凛はオレのことそれ程にまで想ってくれてるのなら…。



少し安心したら、
違和感に気づいた。

「何よ?」

姉ちゃんの額に触る。

「めずらしくいいこと言うもんだから」

「ふざけんな!あたしだってたまには…」

「…熱い」

「あたし今日微熱あるんだよね」


やっぱ納得。


「亮太も微熱だって」

二人はラブラブ。
二人とも浮気性だが今回は長い。

「この前プール行ったからな…」

知恵熱だろ?
二人ともバカだから。

「オマエに言われたかねーよ」

ぺちっと頭を叩かれた。


なんだコイツ?!
エスパーか?!


あとで聞かされたが、
オレは姉ちゃんの前じゃ顔に出るタイプらしい。