佳奈に腕を引かれ、
リビングに連れていかれた。

ソファーに座っている姉ちゃんの横にオレを座らせると、
佳奈はキッチンに消えた。


「佳奈がケーキ焼いてくれてんの!
あと20分ぐらいで出来るみたいだよ」


そーだ…佳奈は昔からケーキつくんのがうまい。
姉ちゃんはそのケーキが好きだった。
だから佳奈を呼んだんだ。


「あんたキスされたんだって?」

体がビクッとなった。

なんで知ってんの?!

「佳奈が言ってたもん」

聞こえたの?!
今の心の叫び聞こえたの?!

「凛どーゆー反応だった?」

姉ちゃんに気をつけろと言われた後、
凛の二面性が発覚し、
凛はそれを自分から姉ちゃんに話した。
そしたら姉ちゃんは、
あっさり凛を気に入ったのだ。


「…無反応」

「やっぱね」