天使な悪魔〜二面性を持つ女と闘う男の物語〜

「凛…」

「ん?」

「…好きだよ」

「知ってるよ」

凛は微笑んだ。

「オレさぁ…
凛が思ってるよりも…
ましてや自分が思ってるよりも
凛が好きだと思う。

なんか…
日に日に惚れてんだよね、オマエに。

二面性とかそんなんじゃなくて、
ただ凛が好きだ」


…あれ?


「悠くん…!」


…あれれ?


「泣いていい…?」

「ダメ」

「ムリ。泣く。
てゆーかもう泣いてるよぉ…」

凛はオレに抱きついて泣き始めた。

こんなに泣いている凛は、
1ヶ月ほど前、
オレが凛に白も黒もない、凛は凛だって言った時以来。



っつか…
さっきこれは本人には伝えることねぇだろーけどって思ってたセリフじゃん!!

胸に留めとけよオレ!!
何ポロポロこぼしちゃってんのぉっ?!


オレの心に浮かんだ言葉はただ一つ。