「…聞いてた?」

変わったハズの凛はオレに引っ付いて
顔を埋めたまんまだった。

「ん…だからもうぃぃ…」

かすれた声でそう呟いた。


「もうちっと素直になれや」

無理やり顔を上げさせると、
やっぱり泣いていた。


「凛は凛。
涙もろいとこはおんなじなのな」

そう言って笑うと、
悔しそうな顔をしていた。





チャイムがなった。

「やっべ遅れる!」

次の授業はオレの担任。
かなり遅刻に厳しい。

オレは凛の手をひいて走った。

「え、ちょ!
授業受けたくないんだけど!」

「反省文書きたくないの!
二時間ぐらい頑張れ!!」

「えぇ〜!」

うなだれる凛と別れ、
オレは教室に飛び込んだ。


ギリギリセーフだった。