今日こそは…。

中庭のベンチに座った悠介は、一人緊張していた。


今日こそは、夏目凛に告白するって決めたんだ。

ここ数ヶ月、オレはアタックしまくった。

もうやり残したことはない。

絶対アイツをモノにしてみせる!


自然と拳を握っていた。


凛に惚れたのは半年前。

しつこいナンパ野郎から助けたときに一目惚れした。

名前も聞けなかったし、一瞬で終わったと思ってたけど、高校生になって運命の再会!!
こりゃもう行くっきゃないっしょ!!


手に汗が滲む。

やべぇ、緊張してきたぞ。


向こうから小走りで凛がやって来た。

「凛っ、ごめんな。
こんなとこに呼び出したりして」

必死でいつも通り振る舞う。

「ううん、全然平気だよ。
何?話って」

悠介の顔をのぞき込むようにして見る凛。

上目遣いやめろぉっ!!

口から心臓が飛び出すほど緊張している自分に驚く。
今までこんなに緊張する告白はなかった。

「あの…さ、オレと付き合ってくんない?
オレ、オマエのこと好きだ」

意を決しての告白。