無視して立ち去るという選択肢は既になかった。 先程よりは穏やかに、けれど普段よりは確実に早い鼓動を感じる。足元が覚束なくて、心がどこかフワフワと定まらなくて。ゆっくりとどこかへ落ちて行くような感覚。何かが変わりそうな予感。 どこに落ちて行くのかなんて、辿り着かなければきっと分からない。 fin.