本当はね。


「キーンコーンカーンコーン」

「それじゃあ、今日はこれで終わりにします。みな、気をつけて帰るように!」

初日は4時間で、あっという間に終わりました。

「美優ちゃん、さようなら!また明日会いましょう!」

「みゆみゆ、またね〜!」

「はい、二人ともまた明日会いましょう!」

尚くんは早速人気者になったみたいで男の子に囲まれていて、話す機会がありませんでした。


私は二人しか話せなかったのに、尚くんはすごいな…
お迎えの車の中で美希を待ちながらそんなことを考えていると

「美優!おじさん!お待たせ!あのね!美優!きいてよ!今日はね〜…」

美希は笑顔で友達との話をしてくれました。
初日でほとんどの人とはもう会話をしたそうでした。

「美希のそういうところ、すごいなって思います。」

そう言う私の肩を叩きながら美希は

「美優はね!優しいしおっとりしてるのが良さだと思うの。無理にうるさくする必要なんてないよ!!」

「でも…」

「大丈夫!友達なんて焦らなくても美優なら出来るよ!」

そう言って美希は早速スマートフォンで友達にメッセージを送っていました。