んー。どうしたものか。
そこまで隠されると気になるじゃねえか。



こういう時は必殺☆うざキャラ攻撃☆



(うざキャラ攻撃とは、柚子が勝手に考えた必殺技である。またの名を、答えてくれるまで話しかけよう作戦だ。)



「ねえねえー!君ー!そこの君だよー!」



「名前くらい教えてくれちゃってもいいじゃないかよぉー」




「まさかの焦らしプレイ!?君そういう趣味だったの!?」



「うわー。ちょっとあたし引いちゃったよ。」



そしたら効果があったのか……。
ポンッと机の上になにか丸いものが。
紙だ。なぜかこいつは紙を投げてきやがった。



広げてみると……。



五十嵐 隼



ときれいな字で書かれてあった。



「あーーー!そっかーー!五十嵐かぁーー!いやぁ思い出せなくて悪かったね。いがいがくんとか思っちゃって☆」



……。やってしまった。
クラスのみんなの前で叫んでしまった。



これが昼休みとかならまだいいとしよう。
だが今は授業中。そう数学の授業中なのだ。



「えっとぉーー。てへ☆」



すべった。かなりすべったぞ。これはやばいぞ。