これは、いつかの君の話

次の日。

入学式をさぼった志乃はこってりと絞られた。

「今日は委員会決めるけど、お前に拒否権無いから」

担任に言われてはほんとに拒否権無いだろう。

最悪だ。

志乃はサボったことを後悔しつつあった。

泰雅の名前を知れたことは嬉しかった。


でも、志乃が望んでたのはこんなんじゃなかった。

キーンコーンカーンコーン。

始業のチャイムが鳴る。


「おーう。お前ら、今日は昨日入学式サボったあほな木南志乃が学校に来たので自己紹介してもらいまーす。おい。木南、たって自己紹介しろ。」

みんなの視線が一気にこっちに向いた。

「あー・・・えっと。昨日入学式サボった木南志乃でーす。好きなものとか特にないけど、よかったら気軽に絡んでくださーい!!」

とりあえず自己紹介した志乃には拍手が送られた。

寝坊ー?何してたの?など質問もあったのだが、特に答えることもなく、担任の話が始まった。


「たくっ。小谷はまだ来てないのか。あいつ・・・」


小谷。どこかで聞いた名前に志乃は反応してしまった。

「小谷って!?」


またしてもみんなの視線がこっちを向く。

担任の顔は、見るからに怒りにみち溢れている。

「あ・・・」

志乃は静かに席に着く。