sleeping beauty

【洋賢side】


コイツ、ホントに初心者かよ!



零を教えて25日目。彼女は恐らく学生なのか午前中ログインすることは無かった。



しかし、そんな短時間の中でも適切な動き、適切な技をだせる零は俺を唖然とさせた。




『わーい!ドラゴン倒せましたよ!』




零が今倒したドラゴンは早くても二ヶ月位経験をこのゲームで積まないと倒せないはずだ



それを一ヶ月ってコイツの方が化けもんじゃん・・・・



『なぁ、零』


『何ですか?ルイさん』


あ、ルイっていうのは俺のキャラ名。


本当は「ルイ=エレクトロニクス・バイオレンス二世」


というふざけた名前をつけてしまい、



後にバイオレンスが暴力、エレクトロニクスが電子工学という意味だと知り赤っ恥をかいたものの、何だかんだで気に入っており、



そのまま使っていた、零は略してルイさんと呼んでいる。




『なぁ零、その器用さどこで身につけたんだ?初心者なのか?ほんとに』



俺の問いに零は答えた。




『私のお兄ちゃんネトゲ中毒で死んじゃったんです』



『へ?』



『この世界では割りと有名だったらしくて、いつも部屋に引き込もってネトゲをしていました。
私のこの器用さはお兄ちゃん譲りかもしれないです』




『そっか・・・・ごめん、でも何で兄貴を殺したネトゲをプレイしようと思ったんだ?本当に興味本意だけ?』




零は少しためらって


文字を紡いでいく。





『私の家、ものすごく厳しかったんです』