気まずっ…でもシカトするわけにはいかなくて

「ど…どうも」

と言うのが精一杯だった。


エレベーター近くにある長椅子に

彩実のお母さんと座った。

「夢叶くん。昨日はありがとう。」

意外な言葉がきた

なんで…俺…彩実を傷つけたかもしれないのに。

「あの子頑張り屋なのよ。弱音吐かないの。

でもそうさせたのは私と主人かも

過度に期待して彩実は必死に答えてたの

苦しかったんだろうけど私達の前では無理して笑ってたの

でも…そうね…6月くらいかしら

学校から帰ってくると本当に楽しそうに
帰ってくるようになって。

きっと夢叶くんが彩実を支えてくれて
ほんとの彩実を出してくれたんじゃないかって」

6月…付き合いはじめた月だ。