夏海は右手の人差し指をピンと立てる。
「まず1つ目、スカウトの目に留まり入団が決まる。そして年代別の代表にも呼ばれるようになる」
人差し指を立てたまま、中指を立て2を示す。
「そして2つ目、試合で怪我をしてしまい、選手として復帰する事なく高校を卒業と共に引退。プロになる夢が絶たれ、整体師への道に進む事になる」
夏海はジリジリと池谷に迫る。
「ターニングポイントは人生で何度も訪れる。池谷くんはその最初の分岐点である2つの分かれ道に差し掛かっている。どちらの道を選ぶかは…池谷くん次第よ」
「俺次第って事か…」
池谷は左手に持っているスパイクを眺めて、ようやく決心した。



