「池谷くんならそう言うと思ってた。何せ、光府高校から初めてプロ選手になれるかもしれない、期待のエースだからね」
【 エース 】という言葉を聞いて、池谷はやや視線を逸らした。
「大事な話があるの、池谷くんの未来に関して」
「俺の未来?」
「そう、私の目を見て聞いて欲しい。目を逸らさないで‼︎」
逸らしていた視線を夏海に向ける池谷は、じっと夏海の眼を見る。
その眼はラヴェール色のヘーゼルをした眼をしていて、すべて彼女に見抜かれているかのような、そんな不思議な気持ちにさせた。
「次の試合の日に、プロのスカウトが視察に来る。池谷くんにとって運命の分かれ道がやって来る」
夏海は池谷に向かって、右手で人差し指を立てて1と示す。



