「いつになく、池谷に厳しいな…」
「そんだけ期待されてるって事だろ」
監督の話を終えた池谷は走って戻ると、赤ゼッケンの円陣の中に加わった。
練習後、ジャージに着替えて更衣室から出た池谷の右手にリュック、左手にはスパイクを持って寮へ戻ろうとしていた。
そこへ体育館から出てきた堀澤と偶然出くわした。
「よっ!」
「おぅ!」
堀澤は池谷の元へ駆け寄り、隣に並んだ。
「練習終わったんだけど、今日は一段と疲れたよ…」
両腕を前後に動かす仕草をする堀澤をよそに、池谷は深刻な悩みを打ち明けた。
「なぁ、堀澤。自分のプレーに自信はあるか?」
「急にどうしたんだよ⁉︎らしくない事言うなよ」



