未来の1/fragment






翌日、教務室でコーヒーを飲んでいた西岡の元に、一人の男子生徒が訪ねて来た。



「西岡先生‼︎」



聞き覚えのある声で名前を呼ばれた西岡は、後ろを振り返るとそこには丸林がいた。



「おぉ、やっと来たか‼︎」


「僕の退学届、届きましたか?」


「あぁ、ここにあるよ‼︎」



西岡は出席簿の中に挟んでいた退学届を取り出し、右手に持って丸林に見せた。



「本当にいいんだな⁉︎」


「はい」


「そうか…分かった」



丸林の決意に揺るぎはないが、何か深刻そうに考えている。


西岡は丸林に近寄り、「体調でも悪いのか?何があった?」と心配する。


「先生は、世界で一番誰よりも好きな人に会わずに生きていけますか?」



ん?と話を聞きながらも、丸林に改めて向き合う西岡の答えは…



「そうだな…会わなくても生きていける。でも会いたい気持ちは止められないものだ」