一方、丸林は自宅の自分の部屋を片付けていた。
教科書類や衣服を次々と段ボールに詰めていく。
息抜きをしに2階から1階へ階段で降りてきた時に、誰もいない閑散としたリビングを見渡した。
廊下のドアがバタッと開き、父親がリビングにやってきた。
「飯でも食うか?」
「うん」
リビングのテーブルには、父親と自分の2人だけ。
父親と一緒に食事をするのは、もう何年振りだろうか?すぐには思い出せない程、遠い記憶だ。
「そういえば父さん、これでバツ2になったね」
「そうだな。誰一人、幸せにする事が出来なかった」
「そんな事言うなよ。あ、でも…俺はまだ母親の存在価値を見出せない。もう母親なんて俺には必要ない。
それに俺…父さんともう一度、2人で人生をやり直そうよ‼︎」
丸林の言葉を聞いて、父親は嬉しさのあまり口元が緩んだ。
父親の表情を見て、思わず丸林も口角を上げて笑った。



