ストレッチをする動作が止まり、座っている夏海の背中を見て、どうしていいか分からない表情で丸林は見ていた。
そして丸林は、保健室で夏海が言った言葉を思い出していた。
『私の秘密を教えてあげる。私は…未来が見えるの』
この一言を言った時、真っ直ぐな瞳で見つめていた夏海にどこか胸に引っかかる丸林は、何も聞かなかった事にしてそのまま素通りして行った。
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放課後、席を立ちリュックを背負い教室を出ようとした途端、教卓にいた担任の西岡が夏海に声をかけた。
「坂尻、ちょっといいか?」
「はい…」
そばにいた真弥とさやかに「先に帰ってて‼︎」と言い残し、担任の元へ歩み寄った。



