芯をついてくる堀澤に対して、夏海はどう答えればいいか分からず、少し考え始めた。
堀澤はその場から立ち上がり、夏海の隣に立つと一歩前に近づく。
「坂尻、お前は一体…」
戸惑い無言になってしまう夏海を見て、溜息をついて夏海から離れようとする堀澤の腕を掴む。
「無理して話そうとしなくていい、俺の気のせいだと思うから…」
「いや、気のせいじゃないよ‼︎」
堀澤の腕を掴んでいた手を離して、夏海はじっと堀澤の目を見つめる。
「自分で異変に気付いたのは、あの廊下で生徒とぶつかって頭を打ってから…」
通院している病院の専門医から言われた説明が脳裏に浮かぶ。
夏海は堀澤に信じてもらえないかもしれない、でも自分の異変に気付いてもらった以上は、医師から言われた事も踏まえて、説明しなければならない。



