未来の1/fragment






授業が終わるチャイムが鳴り、夏海はお弁当が入ったバックを持って一人で運動場の方へ向かう。


キーンと耳鳴りがして、歩いていた足を止める。


音や空気にも同調(シンクロ)し、集中力を高めながら、目を鋭く細めてあらゆるところを見渡す。






すれ違って行く生徒や、ベンチに座って携帯を見ている生徒が指で携帯の画面をタッチする音。



ニュース記事やネットの掲示板を開いて、「これ見て‼︎」と隣にいる友人に話しかける声が聞こえ、口元の動きにも夏海は遠くから目を向ける。


掲示板の内容は、明宝学園高校の複数の問題発覚と、丸林校長の経歴や家族構成だった。



「うちの学校に長男がいるらしい」


「次男は明宝なんだぁ。この2人は再婚相手の連れ子同士で血縁関係はないらしいよ」


「これ本当なの?」


「学校内の問題だけじゃなくて、家庭環境も複雑…」