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図書室で1人、指を指しながら本を探している夏海は高いところに置かれた本に手を伸ばすが届かず、背伸びをしていた。
「んっん〜‼︎」
すると、背後から手が伸びてきて、簡単に本を取る。
「えっ誰?まさか…」
前にも一度、似たようなことがあったような…
夏海は後ろを振り返ると、そこには堀澤が立っていた。
「はい」
いつになく爽やかな笑みで見つめられ、思わず夏海は顔を上げられずに、視線を下に向けて本を受け取った。
「ありがとう…」
堀澤は向かい合わせの近距離から中々動かないと思っていたら、左腕を本棚に付けて、更に距離が近くなる。
息がつまり、ドクンと心拍数が上がるのが分かる。
えっ、噂の壁ドン的な?
堀澤の目の動きが下から上へ、右手の人差し指で夏海が持っている本をトントンと叩いた。



