真弥の驚く声を聞いて、やっと来たなと夏海が振り向いた途端、思わず唖然となった。
髪を黒に染め、短髪になっている丸林が目の前に現れたのだ。
「ちょっとこれ持ってて」
丸林は長袖のジャージを脱いで、夏海に投げ渡し、石階段を降りてバスケットボールをしているコートへ走って行った。
「何あれ…⁉︎」
真弥とさやかはぽかんと口を開けている隣で、夏海はクスッと笑った。
「ちゃんと約束守れるじゃん」
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パスを貰い華麗にランニングシュートを決めた堀澤は、チームメイトとハイタッチをしていた。
「さすがだな、だが俺が来たからには、勝負ありかもな」
堀澤はゴールを決めた方へ振り返ると、丸林がコートの外でボールを持って立っていた。



