「取り敢えず落ち着こうか。手汗握る試合が続くけど、今日で決まるからね」
「うん。そういえば…夏海はどこ行ったの?」
さやかと真弥は席に座ったままキョロキョロと周りを見渡していると、1人通路を歩いている夏海を見つけた。
「夏海‼︎ここここ‼︎」
さやかは一生懸命名前を呼び、手を振った。
夏海はさやかたちに気付き、取っていてくれた席に座った。
「もう試合始まってるよ」
「うん」
第1ゲームを光府高校が5点差でリードしていた。
よかったと一安心する夏海だったが、すぐに状況が一変する。
相手チームのスパイカーが堀澤を集中攻撃し始め、レシーブを受けることしかできなくなった。
「さっきから堀澤のミスが続くね」
真弥が小声で呟くのが耳に届いた。確かに素人から見たらそう思うだろう。



