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「うわっ‼︎今日って私、日直だったのすっかり忘れてた‼︎」
真弥が教室に戻ってすぐに発した第一声だった。
教卓の前に立って黒板消しを始める真弥を見て、夏海は自然と黒板消しを手伝い、さやかも見兼ねて教卓周りを整理し始めた。
午後の授業開始数分前にも関わらず、廊下が騒がしい。
あるクラスメイトが走って息を切らしながら、教室の後方の扉の前に立ち止まった。
「大変だ‼︎」
教室にいたクラスメイトが叫ぶ声を聞いて、一斉に視線を向けた時だった。
夏海は黒板を正面にして、耳鳴りがキーンとなり始め、周りの人達の動作が瞬間的に止まる。
後ろを振り返り、辺りを見渡すといつも昼休み中ずっと自分の机に伏せて寝ているはずの丸林と、1番前の席に座る学級委員長の服部がいないことに気付いた。



