1人の男子生徒が中庭を歩いて、保健室の窓の前で立ち止まった。
窓は開いていて、目の前には夏海の背中らしき後ろ姿が見えた。
「おーい‼︎また授業サボりか⁉︎最近俺より多くない⁇」
その声は…と後ろを振り返ると、丸林が窓枠に肘をついて見下ろしていた。
夏海は何も返事をせず、ただじっと丸林を見つめた。
「なっなんだよ⁉︎冗談だよ冗談‼︎」
笑って誤魔化してみたが、いつもの夏海とどうも反応が違うので、調子が狂う。
「また何かあったのか⁇」
「いいや…ただ嫌な予感がしただけ」
あの事件以来、余計坂尻が気になってしょうがない。気の強い女だけど、こうして弱音を吐く時は少しドキッとしてしまう。



