未来の1/fragment





言葉では表しきれないが、簡単に言うと坂尻は、不思議と目には見えないことだけど、実は周りの人にものすごく影響を与えている。


芯が強くて、ブレない意志を持っている。周りの人の意見に流されず、思った事をはっきりと「私はこう思う」と言える今時珍しいタイプ。


しかし、自己主張が強いだけとは違い、周りの人の意見も聞くことができ、それを優先させることもできる。


そんなポジティブで謙虚で賢い坂尻を、俺はいつしか心惹かれるようになった。


だがしかし、自分が思っていることと同じことを、相手が思っているとは限らない。



堀澤は椅子から立ち上がり、ベッドに横になる夏海に小さな声で話しかける。



「ごめん、坂尻」



そう言い残し、カーテンを開けて1人保健室を出て行った。