坂尻は、自分の事を自ら語ろうとしない。
本人が身の内を話してくれるのを、ただ待つしかない。
今はひたすら憶測だけが脳内に飛び交う。
"勉強のしすぎで睡眠不足なのか⁇"
"それとも、この間の事件が原因なのか?"
もしそうだとしたら、原因は俺だ。
ある意味、あの事件に坂尻は巻き込まれただけで、落ち度などなかった。
教室で襟を掴まれ、鋭い目でじっと睨みを利かす丸林の一言が、未だに心残りである。
『あいつは俺を必要としている、お前じゃない』
丸林は俺の気持ちを見抜いているのか?
それとも何だ、丸林も…
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