「あの…私は大丈夫よ。心配してくれてありがとう」
そう言って、自分の席に着いた夏海は授業の準備を始めた。
クラスメイト達も席に着き始め、丸林は夏海の後ろ姿を見て「この状況でよく平気だな…」とうだうだ呟く。
ふと顔を上げて黒板の横に掛けられた時計に目が行った。
「あれ…時計の位置がずれてるな」
時計が気になりつつも自分の席に座り、前方の席に座る夏海の後ろ姿をじっと見て首を振る。
「最近妙だ。あいつを目で追ってしまう、どうしたんだよ…」
自分の頬を右手でつまんで引っ張りながら、ちらっと廊下側の一番後ろに座る堀澤にも視線を向けた。



