担任の西岡先生と話が終わり、昇降口で真弥とさやかと合流した夏海は3人で下校している時だった。
いきなり耳鳴りがキーンと鳴り出し、夏海は歩いていた足を止め、周りの音や声に同調し始めた。
生徒達が笑い声を発しながら帰って行く後ろ姿や、すれ違う人を見るが異変は感じない。
ふと上を見上げ、校舎の方に視線を向けた。
校舎の3階の窓に誰かがこっちを見ていて、夏海が視線を向けた瞬間、慌てて壁に背中を付けた。
「夏海、どうしたの⁉︎」
急に立ち止まった夏海に気付き、真弥が声を掛けた。上を見上げ校舎を見ている夏海に、真弥とさやかも校舎の方へ見上げる。
「なんかあったの?」
「いや、何でもない。行こっか!」
夏海は首を傾げながら振り返り、真弥とさやかを追い越して歩いて行った。



