「何か変な声だったけど、大丈夫か?」
「あぁ、何でもない。もう一本決めに行くぞ‼︎」
堀澤はチームメイトに声を掛けて、ローテーションを回った。
二列目の後ろに回った堀澤は人知れず、険しい顔で腰に手を当てていた。
二階から見ていた女子生徒の1人は、コート上に立つ堀澤の後ろ姿をじっと見ていた。
堀澤が手を腰に当てている仕草を見て何かに気付き、はっと口を開けた。
チームメイトに何事も無かったかのように振る舞う堀澤だが、この腰の違和感が後に仇となる事に…
練習後、堀澤は昇降口で靴を履き替えていると、チームメイトがぞろぞろと後ろを通って行く。
「堀澤、また明日な‼︎」
「おぅ!」
いつものように返事をして右手を挙げた。



