二階で見ている女子生徒達は、堀澤がこちらの方に視線を向けた事で口論していた。
「堀澤くん、今こっち見てたよね?」
「うん。あれは絶対私を見てた‼︎」
「いやいや、私だった‼︎」
2人が言い合いをしていると、隣で並んで見ていた女子生徒が手すりに両腕を乗せて、バレーコートを見下ろしながら一言呟く。
「どちらも違うと思うけどね」
言い合いをしていた女子生徒2人は、隣にいる女子生徒に言われた一言が胸に突き刺さったようで、言葉を失いその場が静かになった。
一方、コートに立っている堀澤は違う事を考えていた。
「まぁ、居るわけないよな…」
深く溜め息を一度ついて、相手チームのサーバーがサーブ前に、ボールを床に強く数回叩きつけていた。



