夏海はじわじわと視界のピントが合ってきた。
髪は茶髪で制服のネクタイはしてないは、ベストからシャツが出てる。完全に制服を着崩しているのは…あいつしか考えられない。
「はーあ」と深い溜息をつく夏海に、丸林は舌打ちをした。
「その溜息はどういう意味だ⁉︎」
「何もないわよ」
夏海は布団に深く潜り込んだ。
丸林は座っていたベッドから立ち上がり、その場から離れようとした時だった。
「あんたも大変そうだね、家族の事」
足を止めた丸林は夏海の方に振り向き、布団からひょっこり顔を出す夏海と目が合った。
「俺の事はいいんだ、自分の事だけ考えてろ‼︎」
丸林は素っ気なく返事をした。



