知香子の前の席に座る友人は、中島泉美。
泉美の目をじっと見つめた途端、周りの人の動きや音が止まり、耳鳴りがなると共に、泉美の瞳の中に吸い込まれた。
【彼氏と手を繋ぐ泉美は幸せそうに微笑んでいたが、反対の手で自分のお腹を優しく摩っている。しかし繋いでいた手を離す彼氏は、1人背を向けて遠くへ歩いて行く。子供が生まれてからも、必死で働く泉美の姿が浮かんだ】
知香子が見たものは、泉美の未来だった。
我に戻った知香子は、姿勢を正して面と向かって泉美に話をする。
「泉美、あのさ…今の彼氏さん辞めたほうがいいと思う。だってナンパで知り合ったんでしょ?私は信用できないな」
「そうかな?いい感じの人だけど⁉︎どうして…知香子は会ったことないから分からないよ‼︎」
「私はただ泉美が心配で…」
「知香子は心配し過ぎよ‼︎私は絶対に今の彼氏と結婚して幸せになるのが私の夢なの‼︎」



