小さく心の中でガッツポーズして、もう一球放とうとした。 「おー、練習してんな。」 男子バスケットのほうから先輩の声がして、ボールが手から落ちる。 チラリとみてみると、先輩と目が合い、二人とも気まずそうにそらした。 もう一か月も前のことなのに、気にしている自分にため息が出た。 ――――― ――――― ――――――…… 「もう、俺ら別れない?」 「え?」 部活終わりの帰り道、先輩からの唐突の一言。 心臓がバクバクと不吉な音を立てる。