何度もゴールに向かってシュートを放つけど、なかなか入らない。 先輩のことを思い出して、なんだか心に落ち着きがない。 終わったことなのに。 また、先輩のことを思い出して心が痛んでる。 「沙羅先輩、力みすぎ。」 「うっさい。」 後輩にまで言われるなんて。 盛大に溜息を吐いた。 「功先輩ですか?」 手の中にあったボールを思わず落とす。 高原がニヤリと不敵な笑みを浮かべて、またシュートを決めた。 私はボールを拾おうとした、高原が私がとるはずのボールを掴んだ。